暑い

あづい…
室内の温度は36度。
扇風機を回しながら、パンツ一丁になり、濡らしたタオルをハンガーにかけ、保冷剤を頭の上に乗せる。むっとする暑さ。ボーっとする暑さ。じんわりと噴き出る汗。背中がイスの背もたれに、タイピングしている手首が机にジっと貼りつく。
天井裏には生物がすんでいるらしく、パタパタ、カサカサという音が時々、聞こえる。そこは40度を超えているだろう。コウモリなのか、ネズミなのか。どちらにしても恐るべき生命力だ。

アウトドア関係の記事を3本あげる。150字程度のコメントのリライトを2本。アウトドアテイストの文章になじみがないので、苦戦。300字程度の原稿を1本。常用漢字、誤字脱字、文章のテイストをチェックし、何度も何度も言葉を入れ替えること4時間。ようやく完成して、クライアントに添付メール。

あと1本の原稿はレジャーフェスタのレポート。僕は主催者に電話して、来場者数の確認。僕は電話を切るときに、ありがとうございました、これからもよろしくお願いします、とさわやかに、知的!?にさらりという予定だった。しかし、あじがどうござあまじだ。あ、ありが、とうござ、いましった…(5秒間の沈黙)といいながら、電話片手になぜかおじぎまでする始末。ああ、情けない。

聞き上手は話し上手だといわれるが、少なくとも僕には適用できないな。仕事において、僕は聞き上手らしいが、話すことはどちらかといえば、苦手だから。気を利かして、話したつもりが墓穴を掘ることもある。そもそも、上手・下手の基準ってなんなんだ。誰が決めるんだ。話が下手なら、下手でいいではないかと開き直って、これから最後の1本に取り掛かる。

日が落ち始めて、ようやく吹いた少し冷たい風が、昼間に暖められた室内の温風と入り混じる。火照った体にふれて、通り過ぎて、気持ちいい。