休憩場所

僕は都市郊外があまり好きではない。何十分も立ち止まったり、座って、休める場所が少ないからだ。都市郊外は人も多くない。さらに監視カメラ。この3点が交差して、機能すると、例えば、僕が都市郊外で立ち止り、あるいは座っていると、あいつは何者だという周囲のまなざしにさらされる。下手をすれば、不審者扱い(性質の悪いことに、僕も他人にそういうまなざしをそそぐことがある)。唯一休める場所がカフェやファーストフードなんかのお店。つまり、都市郊外で休もうと思えば、お金が必要。僕はその営利活動を尊重しているから、それ自体をぼやいているわけではない。せめてもう少し休憩できる場所を外に作りましょうよ、道にベンチを設けましょうよ、ちょっと本を開ける場所とか散歩公園作ったりさ、頼むよ本当に。

都市は都市郊外と比べると楽だ。都市は歩行者のための街だ。公園があり、散歩道があり、階段がベンチ代わりになることも多い。監視カメラが機能しているとしても、都市で生活する人々は都市に色々な人がいることに慣れているし、人の行き来自体が激しいから、人の群れに注目することはあっても、個々人にまなざしが及ぶことは少ない。外でちょっと休むために、お金をわざわざ使わずに済む。

都市郊外の休憩場所、なんとかならないもんかね。