我が家の猫

爪とぎ、トイレを覚えた我が家の猫。
段ボール、紙、本、線、ティッシュを見れば、
これでもかと噛み、
大きなものには飛びかからず、小さく弱いモノに飛びかかる。
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と今、我が家の猫がキーボードの前を横切った。

我が家の猫は冷えたペットボトルで結露した水滴を
ぺろぺろと舐め、
ウナコーワクールパンチを近づけると
まぶたをしばたかせ、舌をぶらぶらと
だらしなく出し、
私が移動すれば、ついて回り、
私が近づけば、ゴロゴロと喉を鳴らす。
1日2度変える水を舌できちんと吸い上げ、
食事はバカ食いをしない。
ゴロゴロの臭い糞を出し、それが終えると、
にゃあと私に知らせ、私は糞を片づける。
基本的なことは全部できる利口な猫だ。

こいつは猫という。・ZZZZZXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX

猫という動物であって、雑誌や書籍で取り上げられている
穏やかな性格の猫ではないとわかっていて、私はこいつをもらい受けたが、
あの穏やかな猫にすればよかったと思うことすでに5回。

昨夜、私が爪を切ろうとした際、こいつは全身をよじって、
激しく抵抗し、ニャアというよりも、ギャニャア!というか細く、
激しい野生の叫び声をあげ、結局、爪は左手3本しか切れず、
そのうちの1本を切った時、「キャニャア」と甲高い飼い主に
抵抗するようなせつなく、だからこそ心に残る癪に障る声を上げて、
いらだち混じりの私は爪切りをあきらめた。
餅は餅屋に任すべく、
来週のワクチン接種の際に爪切りを動物医にお願いしよう。
お互いのために。

縄で遊ぶと、こいつはあまりに興奮し、かわいさのかけらもなく、醜い。
うっとおしささえ感じる。
玄関の土間で待機して、私をじっと見る。
時折、ドアノブを見つめて、届かないドアノブまで体を伸ばす。
ここから出るか。それもいいかもしれない。
狭いここを出て、外で暮らしたほうがいいかもしれない。
お前は元気だから。
このマンションは優しい人が多いから、餌の一つも与えてくれよう。
とさえ思う。

私に左半分の顔を撫でられると、気持ちがいいんだろう。
残りの右半分の顔を差し向けるお前。
にゃあと鳴いて、何?と問うと、
ととと……駆け寄る。
愛憎入り混じった存在になんだろうか、お前は。