「SHIGA-ICHI!!(シガイチ)」創刊記念祝賀会

場所:滋賀県大津市イエローマジック。時間:19時半。参加者:10数名。形式:テーブルを囲みイスに座る。

希望がテーブルを囲んでいる。滋賀エンターテイメント情報誌「SHIGA-ICHI!!(シガイチ)」を発行した社長をはじめとするスタッフ、そこに関わる読者モデルたちがそれを漂わす。肌と外気の境界線があやふやになるほど温かくて、心地いい空間だ。スタッフの多くは失われた10年世代であり、読者モデルたちは20代前半である。スタッフは自ら打ち立てた理念を信じ、行動した帰結として、エンターテイメント情報誌を今回創出した。その理念は雑誌の冒頭にある。

人と人をつなぐ絆、赤い糸。SHIGA-ICHIではこの「絆」をコンセプトに読者の皆様をはじめ、すべての方々と共に様々な企画やイベントを通じて「絆」をつなげていきたいと思っております。人と人との出会いは本当に「縁」です。SHIGA-ICHI創刊には数え切れない程の方々、企業様・店舗様のご協力をいただきました。この出会いのすべては偶然ではないと思います。これからも、まだお会いしたことのない皆様との出会いを楽しみにしております。

僕は雑誌のページを何度もめくる。紙の感触が指のハラに伝わる。写真撮影された何十人もの顔・顔・顔が人の絆を立ち上げる。「SHIGA-ICHI!!(シガイチ)」カラーである赤色は絆と絆を結ぶかのようだ。

上座にいた社長は他のスタッフに促され、戸惑い、笑いを誘いながら、テーブル中央に座席に移動する。全員が注文したドリンクグラスを持つ。社長はそれに応える。周囲を安心させるような声とまなざしで。今回、「SHIGA-ICHI!!(シガイチ)」が生れたのは皆さんのおかけです。どうぞこれからもよろしくお願いします。

乾杯。

各自がお互いのグラスを重ねる。オレンジ色のほのぐらい照明の下で、プラスティックグラスがはじける。テーブルと上座と下座にいる者同士は杯が届かないから、笑いが起きる。この瞬間。グラスを持つ各自の人生を映し出す色々な手と手が集まった瞬間、それは「SHIGA-ICHI!!(シガイチ)」が目指す人と人の絆を結ぶことを暗示するかのようだ。絆が立ち消えそうな現代社会だからこそ、「SHIGA-ICHI!!(シガイチ)」が持つ意味は少しずつ増していくだろう。