a little garden 出口絵衣子展 in 高島屋京都店6階美術工芸サロン

高島屋京都店6階美術工芸サロンが2011年4月20日から4月26日まで開催する「a little garden 出口絵衣子展」。普段使いの陶器からオブジェまでがズラリと並ぶ。

出口絵衣子さんは陶芸作家だ。大学卒業後、滋賀県信楽町、栃木県益子町での作陶を経て、現在、東京都に在住されている。関西での展覧会は3年ぶりだという。

僕の目を引いた作品が出口さんのオブジェだ。形状は中心を覆うように、守るようして、細長い枝のような陶器が網の目のようにつながり、力強く絡み合う。色は鉄黒、栗色、枯茶が混じった木の根のようだ。高さは60〜70cm前後。このような作品を創造する作家の考えを知りたい者は、おそらく僕だけではあるまい。出口さんにお話を伺った。

このオブジェは木の根やツタをイメージして作りました。なぜ木の根やツタなのかといえば、私自身がその生命力に魅かれるからです。根やツタは一度切れても、別の部分からまた根やツタを張ろうとする、別の部分へつながろうと伸びていく、しぶといですよね。
作品の木の根やツタを表した部分は枝のように細長いですが、空気によるヒビ割れは最近、ないんですよ。色々工夫して、それをなくしました。例えば、磁器と陶土を半々に調合した土を使うようにして。
この作品の新しさは、作品は一見するとオブジェに見えますが、実は何かを活けるための用の器としても使えます。中途半端といえばそれまでですが、オブジェと用の器のいいところを合わせたことが新しいと思います。