陶磁器

越境した西田潤

はじめに日本のオブジェ焼を牽引してきた走泥社(1948−1998)は1998年に解散しました。陶芸作家の西田潤(1977−2005)は走泥社の解散から2年後、2000年の第38回朝日陶芸展で奨励賞、2002年第6回国際陶磁器展美濃の陶芸部門でグランプリ、2003年の第53回ファ…

変容した日本六古窯という造語

はじめに陶磁器研究者であり、陶芸家でもあった小山冨士夫(1900-1975)は日本六古窯という学術上の造語を提唱しました。日本六古窯とは瀬戸焼、常滑焼、越前焼、信楽焼、丹波焼、備前焼の産地のことです。現在、この造語に学術上の意義はありません。小山本…

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陶磁器の業界紙、陶業時報に僕の記事が掲載されました。内容は白山陶器大阪ショールームです。 全ての関係者に感謝します。

陶磁器と物語

1.はじめに人は「○○焼産地の陶磁器はいかにも○○焼産地らしい」という判断を下します。しかし、現代においては産地間の商品の違いは完全に消失しました。どこの産地に行っても、似たような商品が並びます。それは国内外の通信手段、製造技術、移動方法など…

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陶磁器の業界紙、陶業時報に僕の記事が掲載されました。記事の内容は五条坂陶器祭りです。 全ての関係者の方に感謝いたします。

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陶磁器の業界紙、陶業時報に僕の記事が掲載されました。記事の内容は樂焼美術館の企画展と15代樂吉左衞門館長によるワークショップです。 全ての関係者の方に感謝いたします。

想像力

8月14日に京都市上京区の樂美術館の企画展とワークショップを取材。僕は館長であり、陶芸家でもある15代樂吉左衞門さんに初めて会えると喜び、あわよくばコメントも取りたいという野望に燃えていたので、取材が楽しみでしかたなかった。 学生時代、僕は佐川…

京都五条陶器まつり その5

お祭りには作家たちも参加する。東海から近畿圏の作家、東京在住の作家までいる。作家による作品のテイストは似ている。一言でいえば、お洒落なお店が使用してそうな器。個人的には面白い作品があったらいいなーと思った。マグカップの取っ手が異常に長いも…

京都五条坂陶器まつり その4

僕は驚いた。陶器祭りといえば、その産地の陶器を売ることが当然だと思っていたからだ。信楽焼産地しかり萬古焼産地しかり。こうした産地の祭りにも例外はあるが、それでも全体の割合からいえば他産地の商品は2割程度だ。この陶器祭りは違った。備前、信楽…

京都五条坂陶器まつり その3

祭りの店舗数は約400。去年は40万人の来場者が祭りに訪れたらしい。 こんな感じで日差しはきつい。女は日傘を片手に歩く。そういえば、日傘を開く男をあまり見たことがない。日傘は女の特権なのだろうか(そんなこともないだろうが)。傾向として、どこ…

京都五条陶器まつり その2

動物や人をかわいく変形させた置物が売ってあった。なぜか僕はそれらに惹かれて、撮影していった。 ジロリとこちらを見るかわいい猫の置物。配色もフォルムもいい感じ。 人のような猫のような置物。ああ、猫飼いたい。 これもかわいいだるまの置物。この陶芸…

京都五条陶器まつり その1

京都市東区五条通で開催されている「京都五条陶器まつり」を8月8日に14時から17時まで取材。当日の気温はおそらく35度以上だったのでは。とにかく暑いし、日差しが強い。さすがの暑さに僕はコンビニで買ったスポーツ飲料をゴクリゴクリと飲む。長袖シャツを…

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陶磁器の業界紙、陶業時報に僕の記事が掲載されました。記事の内容は深山の企画展と文化のみち橦木館での講演会です。 全ての関係者の方に感謝いたします。

戸惑いのジャポニズム陶磁器

1.はじめに岐阜県現代陶芸美術館学芸員の高満津子さん*1は日本の陶磁器史の教科書的な本『日本やきもの史』「近・現代やきもの関連年表(明治・大正・昭和・平成)」のなかで1878年のフランス、パリ万国博覧会における日本の陶磁器に対する評価を次のように記…

『オールド・ノリタケと日本の美』

『オールド・ノリタケと日本の美』という写真集をご紹介。編者は近代陶磁器研究会会員の大賀弓子さん。以下、面白いと思った3点。 明治26(1893)年の、シカゴの万国博覧会を見学してアメリカの消費動向を探ってから帰国した(注、大倉)孫兵衛は、同地で買…

「茶碗と花の苦しみと楽しみ」『芸術新潮 2008年3月号』pp100-102

「茶碗と花の苦しみと楽しみ」『芸術新潮 2008年3月号』pp100−102をご紹介。このページは陶芸家の第15代樂吉左衞門さんと華道家の川瀬敏郎さんの対談です。以下、面白いと思った3点。 川瀬:茶碗を作るとき、誰かに使ってほしいと思ってる? 樂:それはそう…

記事掲載その2

陶磁器の業界紙、陶業時報に僕の記事が掲載されました。記事の内容はセイエーの2011年秋冬新作展です。 全ての関係者の方に感謝します。

記事掲載その1

陶磁器の業界紙、陶業時報に僕の記事が掲載されました。記事の内容は岡山鈴鹿屋の2011年秋冬新作展です。 全ての関係者の方に感謝いたします。

「陶芸を楽しむグ・ル・メなやきもの」展 in 滋賀県立陶芸の森

滋賀県立陶芸の森が6月30−12月11日まで「陶芸を楽しむ グ・ル・メなやきもの」展を開催している。企画展の趣旨は次の通り。 かつて(グルメ)といえば美食を連想する言葉でしたが、いまや誰もが身近に感じる楽しみになりました。本展では〈グルメ〉をテーマに…

昔出会った人に会いに行く

滋賀県甲賀市の信楽に行った帰りに、学生時代にお世話になった陶芸家の神山清子さん宅に寄った。僕は彼女と会う約束を取り付けていなかったが、彼女は在宅中で、庭の雑草を枯らすために除草剤を配合していた。彼女は調合を失敗したと本気で悔しがりつつ、笑…

記事掲載 その4

陶磁器の業界紙、陶業時報に僕の書いた記事が掲載されました。記事の内容は名古屋テーブルトップショーです。 全ての人に感謝します。

記事掲載 その3

陶磁器の業界紙、陶業時報に僕の書いた記事が掲載されました。記事の内容は名古屋テーブルトップショーです。 全ての方に感謝します。

記事掲載 その2

陶磁器の業界紙、陶業時報に僕の記事が掲載されました。記事の内容は名古屋テーブルトップショーです。 全ての人に感謝いたします。

記事掲載 その1

陶磁器の業界紙、陶業時報に僕の記事が掲載されました。記事の内容は名古屋テーブルトップショーです。 全ての人に感謝いたします。

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陶磁器の業界紙である陶業時報に僕の記事が掲載されました。記事にかかわった全ての人に感謝します。6月1日から3日まで名古屋で取材です。しばらくメールチェックできません。携帯にご連絡ください。よろしくお願いします。

四日市萬古まつり その2

ばんこの里会館内。らせん状の階段を3階からぱしゃり。なかなかいい感じ。 そのばんこの里会館では、動物をかたどったコンペが開催されいた。このサイがグランプリ。 人のような動物オブジェ。絵本から出てきたようで、マヌケで愛らしい。 「うちの者が作品…

四日市萬古まつり その1

5月14日から15日かけて三重県四日市市で開催されたの四日市萬古まつりを取材。当日は晴天。かなりの人でわいわいとにぎわった。テキヤと陶磁器の出店が上手に棲み分けされていて、面白い。住宅街の道幅もそれほど広くないから、祭り特有の込み具合も楽しかっ…

ルーシー=リー翻訳その8

The Lucie Rie Archive at the Crafts Study Centrep9を次のように翻訳しました*1。彼の英国のビジネスは、ギャラリーランペルがウィーンで続いていたことにちなんで名づけられた。ウィーンで彼はリーの陶器を展示していた。リーは非常にうまくいった陶磁器…

ルーシー=リー翻訳その7

The Lucie Rie Archive at the Crafts Study Centrep8を次のように翻訳しました*1。1930年代後半におけるリーの移住に関連する一つの小さいが痛切な集団の記録がこのアーカイブに残る。ルーシー=リーの両親は最近、死去し、彼女の兄弟、今はエンジニアである…

時代の仕事 三代徳田八十吉と松井康成

三代徳田八十吉(1933−2009)。光をはじくような表面と美しい緻密なグラデーション有した作品。松井康成(1927−2005)。卓抜した練り上げ技法による美しく繊細な作品。この2人の陶芸作家は現代日本の陶芸史に足跡を残しました。彼らの仕事は70年代以前においては…