『男のお洒落99』

ご紹介する本は『男のお洒落99』。著者は出石尚三さん。ファッションの評論家です。以下、面白いと思った3点。

良質のシャツほど長く着られます。
簡単に見分けられる良いシャツとは何か。
まず、ボタンを見よ。良いシャツには良いボタンが付いている。プラスティック製でなく、貝ボタン。
もうひとつの注目点は、スプリット・ヨーク。背中の上部にあるヨークを見てください。その中央に立ての縫目のあるものがスプリット・ヨークです。スプリット・ヨークのあるシャツは丁寧な仕立てがなれていると考えて良いでしょう。
決定的な見分け方は、縫い方。現在たいていのシャツは日本針のミシンで一気に縫う。けれどもあえて一本針を往復される縫い方もあります。”シングル・ニードル・ステッチ”です。その表示があれば文句なしに丁寧な縫い方になります。
針目は1インチ間に20目以上の針目があるのが上質とされます(pp64-65)。

ベルトの穴を数えたことがありますか?まず例外なく奇数になっているのです。これは、ベルトは原則として真ん中の穴で留めることになっているからです(p110、一部省略)。

アーガイルセーターを上手に着こなすには、まずその柄をよく見ることです。ベースカラーは何か、アクセント・カラーはなにか。仮にダーク・グリーンがベース・カラーであり、明るいイエローがアクセント・カラーだとしましょう。
この場合にダーク・グリーンのパンツにイエローのスポーツ・シャツを組み合わせてみる。おそらく全体として、まとまりの良いコーディネイションとなるでしょう。
多色使いの、いかにも難しそうな服を組み合わせる場合には、この色分解法は役立つはずです(pp182-183、一部省略)。

本書はお洒落のルールをわかりやすく説明してくれます。お洒落の基本を知りたい方はぜひ。

基本の服装術 男のお洒落99 (文春文庫)

基本の服装術 男のお洒落99 (文春文庫)