雑感

THE 夜もヒッパレ」という番組をユーチューブで偶然見つけた。当時見ていたので、懐かしい。せっかくだから、俺はこの番組を見た。番組も俺もノリノリである。勢いのある番組が好きだ。

ノリノリであった俺だが、机にある積読の本に目がいった。俺は、誰かがノリノリに騒いでいるときに、この人たちはしこしこと書いていたのだと思い、びっくりしてしまった。

モンベルのTシャツを買った。素材は羊毛である。暖かいという触れ込みで購入したが、俺は風邪をひいた。ふと思い浮かんだ考えは、あと5千円も足せば、ダウンベストが買えたのであって、それはTシャツよりも断然暖かい。何々素材の暖かいTシャツという流行り文句はその実、どんぐりの背比べであって、所詮TシャツはTシャツである。

俺はブランドが好きだが、異性もブランドとしてみてしまう自分に慄然として、好きな女のことを改めて考えたとき、その人はブランド品を身に着けておらず、スーパーにあるような洋服を着る女だったから、これはどういうことかと思ったが、ということは、多分、俺はこの女が好きなんだろう。

小学生1年生のときの担任が突然、現れて、「裕文、久しぶり」と言った時、俺はびっくりした。先生の長く、しっとりとした黒髪はショートカットの白髪頭に変わり、しかし先生の目や声はまっすぐなままだった。驚いてしまった俺は同時に懐かしさを抱えてしまって、「先生」とつぶやいて、泣いてしまい、そのまま目が覚めても、やはり泣いていた。午前5時。28年ぶりの再会だった。

同僚と3人で飲むのは2度目で、翌日の飲み疲れも2度目である。俺と同僚は年齢も社会経験も違う。同僚は比較的親しい存在だが、友達ではなく、だから油断できない。酒を飲むと、緊張のレベルが通常より下がる。この状態は結構疲れる。だから翌日の俺は倦怠を感じる。同僚の声質とか声量とか酒の強さのアピールとか視線の交わし合いとかイニシアチブの奪い合いとか情念とか愚痴とか知らなくてもいいことを知らされるとか気づかいとか、そういうのがまとまって、何かに変換されて、体にへばりき、取れない(気がする)。俺は飲みに行くなら、親しい友達がいいと思うが、親しい友達とはあの時代の人間関係の中に限定されるものであって、時が過ぎた今でもその友人と飲むことが心地いいとは限らない。みんな変わっていく。俺はそれでもなお親しい友人と酒を飲みたいと思うのであった。